精油はどうして希釈するの?

原液塗布、精油飲用についてお友達から質問があり、自分なりにまとめてみました。

精油が体内に入るルートはおもに3つ
・鼻(嗅覚)‥鼻粘膜→一部気道→肺→肺胞から血液へ
・皮膚→毛穴→真皮層から下へ→細胞と細胞の間の間隙に入っていく
・脳→おもに嗅覚を介して電気信号に変換されて伝わっていく

この中で最も精油に接する臓器は皮膚です。
発疹、かゆみ、赤みなど皮膚に起こる急性のアレルギー反応。弊サロンではこの手のご相談が一番多いです。
なお、原液塗布は遅延性のアレルギーについても懸念しています。
即時性ではないので発疹が出てきても何が原因かわかりずらい。特に精油で出てしまった場合、何の精油なのか、どの精油のどの成分に反応しているのか。導き出すのが非常に困難です。

わたし的には「精油の原液塗布は一般的にはNG」
アロマテラピーの現場では時に精油を原液で利用することは、あります。
しかしながら、利用には条件があります。

1、急性の疾患に限ること
2、体質を把握していること
3、塗布範囲が狭いこと

経験としての話ですが、
頭痛や肩こりなど重く急な痛みに対処したいとき、50%希釈の精油をごく狭い範囲に塗布します。
長らく精油を使ってきて限られた精油(ラベンダー、ティートゥリー、パイン等)は自分には合っていてこれまで皮膚を刺激したことがないことが分かっているからです。
なおかつ、塗布の範囲は患部のみととても狭い範囲で使います。
広い範囲でつかうことにより、より多くの精油成分を皮膚から取り込まれていくことになるからです。

そして毎日使わないこと。精油はもとは植物なので人間の体と親和性があるため人間側も積極的に精油の成分の取り入れようとします。
体内に入ったものは一部代謝され、血液に乗って肝臓と腎臓を経て体内から排せつされます。
この排せつされるまでを考えると、高濃度の頻繁な精油の利用は考える必要があると思うのです。(肝臓に負担がかかりすぎる)

赤ちゃんや子供への原液塗布は特に注意してください。
うちの息子には3歳までは精油は使いませんでした。その子が持つナチュラルな感覚を育てたかったからです。
精油には薬理作用があります。(明確に)

子供のエピソード。
一度、料理のお手伝い中にフライパンのふちでやけどをしてしまったときに、ラベンダーの精油をほぼほぼ原液で塗布したのですが、18:00食事を前に(保育園のお昼寝をしたら夜10時まで寝ない息子が!)椅子の上でぐうぐう寝始めたのです。鎮静されちゃった。。これを見てわたし、、ちょっと怖くなりました。子供は大人以上に吸収してしまうのだと思います。

アロマテラピーの本を出し、精油も販売しているアロマテラピストさんやトリートメントを生業としているお友達やアロマテラピーを長らく教えてきた先生にも聞いて回っていますが、

原液塗布しなくても「結果はでるよね」と結論しました。
希釈した精油をつかっても結果は出る。精油は非常にちょびちょび使うものですから。精油を売りたい人は精油使ってほしいですよね。(資本主義的)

精油は効果が高いものです。
ゆえに使用には注意が必要ではないですか?自然のものですが、中身は化学物質の塊なのです。
原液塗布される方は薬理作用を最大に活用する、という面をとても大切にされているようですが、
精油には薬と同じ作用と副作用があるのです。
お茶出しの時に、ご来客の許可なく精油を入れたものを飲ませる、という事は考えられないこと。

精油に対するリテラシー、考えたいものです。

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